年間の生産数量は92年をピークに減り続け、95年にはとうとう1000万着台をも割り込んだ。市況の悪化に加え、インポート商品が急増したことも理由にあげられるが、要するにお客にとっては、「同じような商品ばかりで、魅力ある商品がない」ということである。この流れを変えるきっかけになったのが、カジュアル化だ。フライデーカジュアルブームはその典型といってよい。アメリカで始まり、日本でも大企業や官公庁などにも広がった。仕事一筋、という男のライフスタイルが大きく変わったことも見逃すわけにはいかない。ビジネススタイルもスーツ一辺倒からジャケット・スラックス、という具合である。「グッチ」や、「プラダ」。世界の人気ブランドが円高を背景にドッと押し寄せてきた。レディスほどではないとはいえ、着実にそのマーケットは広がっている。売れない時代の「不況知らず」。世界のファッションビジネスにとっては、日本のマーケットが「最もおいしい」と映っているのかもしれない。ライセンスも広がった。しかし、インポーターやライセンサーにとって気になるのは為替の変動である。