「紙」によって、拡大させられるようになった室内空間

2011-12-30

障子そのものは、奈良時代にはなく、平安時代の寝殿づくりになってはじめて登場する。さいしょは舞良(まいら)戸といわれる板をはった障子、ついで唐(から)紙障子、つまり襖である。これに和紙をはったあかり障子――今日いう障子が発明されるにおよんで、日本の室内空間が、かぎりなく膨張する物質的基礎があたえられた。すなわち、襖や障子は、その軽さによって室内の空気をみだすことなく、スムーズにあけしめすることができると同時に、いちおうの室内のしきりともなる。

[参考情報]
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さらに襖の上にとりつけられた欄間や障子の和紙は、室内の奥ふかくまで、戸外光線、すなわちあかりをおくりとどけることができるのだ。