選んだころ、移殖することに対して周辺の人達は気乗りがしなかった。その理由の第一は、丹後のズワイガニ資源か空っぽになってしまってから、他の海から力二を獲ってきて、放して、それをまた獲ることの不合理さ。第二に、他の海からカニを持って来ることの傲慢さ。第三に、地域に固有な生物の「種の破壊」への不安。ところが昨今の環日本海時代の到来で、沿岸国の人との交流

2010-11-18

他の海からズワイガニを移殖しようというのだ。昭和五十年の後半に丹後でもこうした話が持ち上がった。やはり賛否両論で湧いたが、丹後では紹介したように「京都方式」と言われる保護区設置の道を選んだ。この道を選んだころ、移殖することに対して周辺の人達は気乗りがしなかった。その理由の第一は、丹後のズワイガニ資源か空っぽになってしまってから、他の海から力二を獲ってきて、放して、それをまた獲ることの不合理さ。第二に、他の海からカニを持って来ることの傲慢さ。第三に、地域に固有な生物の「種の破壊」への不安。ところが昨今の環日本海時代の到来で、沿岸国の人との交流が盛んになって話が進み、ズワイガニの移殖共同事業が大規模に始まりそうだ。関係者に聞くところによると、相手国は調査船の運航費もないほどに経済状況が悪く、その弱みに付け込んだ日本の一方的な事業だと言う。