Sさんの気持ちが固まり始めた先月、両親に彼のことを話した。「何のわだかまりもなく歓迎!っていう状況ではもちろんないけど『最後は自分で決めなさい』って言われました」。Sさんが両親ととても良い関係でいることがわかる話だな、と思った。親離れ、子離れがうまくできていないと、なかなか親の口からこの台詞は聞けない。あとはSさんが「親」になれるか、だ。「それは大丈夫そうです。10歳っていう年のわりにはすごくしっかりした子で。だから親子っていうより、年の離れた妹ってかんじですよ。何回か会ってれば、ある程度『あ、この子とは波長が合うな』とかってわかるじゃないですか。うまくやっていけそうな気はしてます」。でも、自分の子供も欲しい……。11月に入って、彼のプロポーズに「YES」の返事をしようと思っていたところ、意外な障害がSさんにふりかかってきた。「彼との何気ない会話で、子供のことを話してて。私は彼の娘のほかに、やっぱり自分の子供も欲しいと思ってたんです。子供は好きだったし、私自身3人兄妹で、兄弟は多いほうがいいと思ってたから。でも彼は子供はひとりで十分だって。やっぱり片親の違う兄弟はかわいそうだからって言うんですよ」。Sさんの気持ちも、彼の気持ちも痛いほどよくわかる。「でも彼と結婚したいって気持ちは変わらないんです。子供のことも、彼の娘を自分の子だと思って育てればいいのかもしれないけど……。頭ではそう理解しようとしてるんだけど、でもやっぱり気持ちが釈然としないんですよ」。折しもここ1、2年に結婚した友人たちが、今、出産ラッシュときている。普段は冷静であまり周囲に左右されないSさんだが、さすがに気持ちが乱れた。