ユニクロブランドのファーストリテイリングのように、SPAとは小売業が起点となるケースばかりではない。商品の製造卸であるアパレル企業がSPA事業に乗り出すケースも増えている。ワールドやサンエーインターナショナルがその好例である。小売業に加えて、メーカーや卸までもが積極的にSPA事業を推進するのは、そこに大きなメリットがあるからだ。SPAとは、原料の調達から始まって、商品企画、開発、製造、物流、販売、在庫管理に至る流れを統合し、その問のムダや非効率な要素をできるだけ排除しようとするビジネスモデルだ。つまり、自社の顧客にマッチした商品を企画できるだけでなく、中間マージンを抑えることで低価格を実現し、店頭に投入した商品の売れ行き情報を製造現場に迅速に伝えて消費者のニーズに対応した品揃えを実現することができる。もちろん、こうしたメリットは情報システムを装備し、店頭情報をできるだけ早く製造場面にリンクさせるQR(クイックレスポンス)体制を整備しなければ享受できないが、中間マージンをカットし、不良在庫を減らせば利益率は格段にアップする。