音についてはどうでしょうか。実際の交通の場では、目で確かめて危険を判断するのと同じくらい音を聞く能力、特に音源を確かめる能力も大切なことになってきます。クラクションを鳴らして危険であるのを知らせているのに、子供たちのほうはちっとも反応を示さない、あるいは、かえって車のほうに走り寄ってきて思わず急ブレーキを踏む、こんなことも急な飛び出しと同様に、よく体験することです。子供たちは、実際に、音を聞きわけることができているのだろうか。
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このことについてはスウェーデンの児童心理学者が実験を行っています。この実験では、まず19個のスピーカーを時計並びに置き、その円の中心に被験者を置きました。そして、そのうちの1個から音を出し、それがどの位置のスピーカーからのものか答えさせたのです。その結果、子供たちの指し示すことのできたのは正面の12時の位置のスピーカーとま後ろの6時の位置のもの、そして11時と1時の位置にあるものの4個でした。一方、大人のほうは子供たちの答えることのできた4個に加え、左右両横の3時と4時、8時と9時の位置にあるスピーカーから出た音を指し示すことができました。子供の音源を確認することのできたのはちょうど大人の半分ということになります。以上の実験から、大人と子供たちの判断能力に大きな差のあることがわかったと思います。それでは、これらの実験結果を実際の交通の場にあてはめ、いったい、判断能力の違いはどのように事故とかかわり合いをもっているのか調べてみましょう。