サン・ローランからいただいた手紙

2011-06-16

サン・ローランが初めて日本にやってきたのは、1975年でした。当時の契約先、西武デパートと各ライセンサー主催の一大イベントのための来日でした。ファッション界の帝王、サン・ローランをあまり知らない人でも、香水や化粧品で名前は知っていたのでしょう。男性なら、ライセンス製品のネクタイやハンカチ、靴下でおなじみの、あのサン・ローランがやってくるということで、日本中が興奮の渦につつまれました。サン・ローランの来日は、ファッション界の格調の高さ、伝統の偉大さを「服」という親しみやすいものを通して認識してもらうチャンスでもありました。その頃、NHKの朝の番組「奥さんごいっしょに」で、ファッションのコメンテイターを務めていたこともあり、一足先に来日した友人のプレス係、マリナースキヤーノに「イヴはテレビに出るのは嫌かしら」とそれとなく聞いてみました。彼女の答えは「ピエールに許可を取らなければね」と、やはり思っていたとおりの返事。