過度なストレスが続く生活をしていると、免疫力が下がります。がん患者の発病までの経緯をたどると、その七〇パーセントの人に、過去数年にわたるストレスや過労が見られます。これはサイコオンコロジー(精神腫瘍学)という神経系とがんに関する特殊な研究で明らかになっています。人間の身体は、ストレスが長く続いた場合、それを何とかリカバリーしようとして、ショックをやわらげるステロイドホルモンを分泌するようになっています。ステロイドホルモンは、アレルギーや外傷性ショックの緩和のために医薬品としても用いられている物質です。ところがステロイドホルモンは、緊張状態やショックをやわらげるいっぽうで、免疫力を高めるために有効に働くリンパ球の活性を低下させる欠点があります。つまり、ストレスは間接的に免疫力低下を引き起こすというわけです。そんなとき、風邪をひきやすくなったり、下痢を起こしやすくなったりします。