スーツは洋服の青山や、若い人ならスーパースーツストアに行くかも知れない。玩具やベビー・子供関連はトイザらスやアカチャンホンポに西松屋チェーン、住関連商品はホームセンターに行くし、医薬品・健康美容商品はドラッグストアで、というのが今どきの購買スタイルだ。気がついたら、GMSは売るものがなくなっていたのである。今のGMSには「ちまちまと何でもある」。もっと言えば、現況のGMSは単に各部門の「弱者連合」に留まっている。したがってそれぞれの部門がカテゴリーキラー(注)たちの恰好の標的になる。つまり、特定分野に絞り込み奥深い専門性と低価格を武器とするこれらカテゴリーキラーが急成長してGMSのパイを食い荒らしている、というのがわが国小売業の現在の構図だ。視点を変えれば、日本型GMSの存在そのものが、各種カテゴリーキラーの成長を促す最大の「温床」になっていると言えよう。GMSは大店法(大規模小売店舗法)規制が緩和された90年代に未曾有の出店拡大競争を繰り広げた。新規出店して売場を広げさえすれば収益に結びつくというモノ不足時代の成功体験、すなわち、かつての常識をそのまま持ち込み、横並びの面取り競争に明け暮れた。結局、それは同質化した過剰売場の量産と不毛な消耗戦を引き起こし、彼ら自身を苦しめる最大のガン、すなわち販売効率の大幅悪化を招いたのである。