霜柱を踏み、カタツムリで遊ばせることの大切さ

2011-08-25

私どもでは、月に1度、箱根で「お泊まり合宿」を行っています。参加する子どもはそのつど8人、それをお世話するのは私を含め3人の先生で、温水プール付きのリゾートマンションに出かけます。土曜日の2時に新宿駅に集合し、小田急ロマンスカーの展望席を借り切って行きます。新宿から箱根湯本までおよそ1時間、その後、登山電車に乗り換えて行くのですが、車内で騒いだり走り回ったりして周囲のお客様に迷惑をかけることがないよう、事前にきちんと指導します。子ども達もよくしたもので、騒いだりする子は1人もいません。登山電車のスイッチバックは子どもたちに不思議でならないようでなかなか理解できません。到着後のスケジュールは、夕食、入浴、1時間の勉強、就寝となります。夕食は近くにある馴染みの釜飯屋さんで正座していただき、何杯も釜めしをおかわりします。お風呂はマンションにある温泉の大浴場(露天風呂に男の子も女の子も一緒)にみんなで入ります。着替えは何を持つかは指示しますが、用意は各自でさせます。お互いに背中を流しっこしたり、子ども達はとても喜びます。就寝時間は10時です。布団もそれぞれ自分たちで敷きます。翌朝早い子は6時には目覚めますので、早く起きた子を連れて朝もやの中、山道を散策します。翌日の朝食は子どもにつくらせます。野菜を刻んで炒めたり、パンに具をはさんだりといった簡単なものですが、包丁をもって野菜を切る、フライパンで炒めるといったことは、ほとんどの子どもたちには初体験です。うちの子が包丁をもって野菜を切ったなんて、とても信じられないと驚くお母様もいますが、私どもの教室では2歳の幼児にハサミをもたせて紙を切らせています。家で子どもがハサミを持ち出したりすれば、飛んで行って取り上げてしまうお母様も少なくないと思いますが、きちんと使い方を教えれば危険なことはありません。子ども自身、ハサミは危険なものとわかっています。しかし、使い方を教えられ、実際に使ってみてはじめて自信がつくのです。昼間はお勉強をしたあと、温泉プールで泳ぎます。また各回の日程によっては、箱根彫刻の森付近にハイキングすることもあります。森の中で小鳥や蝶やカタツムリを見つけたり、あじさいの花を見たり、落ち葉を手にとって観察します。絵本でカタツムリを知ることと、実際に手のひらに乗せて観察したのとでは、脳に与える刺激はまったく違います。雪を体験したり、長い霜柱を踏んだり、四季折々の経験をしてほしいので、寒い冬の時期も合宿はやっております。木の枝や松ぼっくり、ドングリ等をひろっては製作したり、共同画を描いたり普段の教室では体験できないことを学びます。夜中に「おかあさん」と泣いたりする子はいません。また動作がゆっくりした子は、集団生活の中で、まわりに合わせて準備を早く終わらせようと努力します。1人では何もできない子がリュックサックの中に着替えをたたんで持ち帰ったりもするのです。どうでしょうか?もし、あなたが試験官だったら、ペーパーテストで育った子どもと、体験学習で育った子どものどちらを選びますか?